いてづきブログ

情シスでやってみたことの備忘録

マネージャーのマネごと

今の部署に来てからマネージャーみたいなことをしている。しかも3プロダクト並行で。実際は役職も権限もないけど。

 

 

入った当時の状況

この3プロダクトは毎週リリースをしないといけない。
しかし自分が入った当時、リリース当日朝にやっとレビューが出たり早くレビューが出ても指摘コメントが数十ついてリリース優先で別タスクに回して強引にリリースしたりとかしていた。

 

この3プロダクトに割り当てられたときに上司から与えられたミッションは「この毎週の定常3リリースがスムーズに回るようにしろ。やり方は問わない」というものだった。

方針

3プロダクトは兼任が多くて単純に人が足りない。 
とはいえ簡単に人が増やせるわけでもないので現状の人間でやっていくしかない。

 

自分がコード書けば早いとは思いつつ、それだと自分が抜けた時にまた元に戻ってしまうのでなるべく自分が手を動かさず今いるメンバーがやり方を変えたり成長することで対応できるようという方針に決めた。

また、自分が抜けてもそのやり方がある程度持続できるようになれば更に良い。

 

やったこと

タスクの共有

この状態になるのにありがちなことだけど、毎週のタスクを決める時に実装の方針や何をテストすべきかが共有されていなかった。

 

なので自分が入ったばかりでプロダクトのことよくわからないから教えてという体で全員いる場で内容と担当者が考える実装方針を説明してもらうことにした。
会話が発生すればそこで質問も発生するので結果として実装方針がより強固になるしテストパターンもある程度明確化される。

そしてそこで話してもらったこともきちんとチケットに書いて残してもらうことにした。

 

これをすることにより、一部のメンバーしか実装できなかった部分を少しずつビギナーにもやってもらえるようになった。

 

1on1の実施

今の会社は1on1MTGを積極的にやっていいみたいな空気があったのでそれを使って各チームで合計5人のメンバーと毎週30分ずつ面談をすることにした。

 

ちょうどこの直前くらいにスクラムフェス大阪で「信頼されるスクラムマスターとはよく相談される人間である」みたいなのを見かけたのでそれを目指そうと思ったのが始まり(スクラムマスターじゃないけど)

speakerdeck.com

 

結果としてこれはかなり効果が大きかった。
大人数で話している会話の輪に入るのがとても苦手な自分が、既にある関係性が出来上がってるチームに途中から入って信頼してもらう(話や相談を持ちかけてもらえる)状態になるのは普通にやってただけではかなり難しかったと思う。

 

気をつけていること

プロダクトの数が多いので型通りのスクラムみたいなやつは早々に諦めた(プロダクトの数×毎週のスクラムイベントをするのは時間的な意味で現実的じゃない)
前の部署で型通りを意識しすぎてプラクティス厨みたいになってしまっていたのを気にしていたのもある。

 

形は気にせず、まずは目の前の問題に確実に対処しようというのは気をつけていた。
出社日ができて近くでタスクに関する雑談や相談が発生してたら必ず首を突っ込むようにもした。

 

タスクについては毎週「チームで当たっていく」ということを念頭に置いて、最初は無理やりMTGをねじ込んででもタスクの内容や各情報を共有させるようにしていた。
完全在宅ワークなこともあって特に新卒や2年目のメンバーは全然キャッチアップができていなかった。ここは通常通りの出社ならもう少しマシだったんだろうなとは思う。

部署に入ったばかりの頃「必要なときは会話しましょ」というのが盛んにチャットに流れていて既に関係性が出来上がってる前提のやり方を続けてしまってるんだなと思ったのを覚えてる。

 

 

基本的に社風として改善を社員同士の仲の良さに依存してる感が強い。
だから既存の社員たちはこれまでのやり方の延長でやろうとするけど完全在宅になり新卒や中途が入ってくるとほころびが出てしまうという感じなんだと思っている。

 

個人的にはそういうコントロールができないものをあてにするのはよくないと思うのでなるべく仕組み化していく方向で進めるつもり。